2022
I live in the bu
What sorts of interesting cultural events happen where you live?
日本の夏祭り「仙台七夕まつり」
４００年続く”女性”と”平和”と”無音”の大祭
七夕は中国発祥の行事で、アジア各地で開催されています。
ご存知の通り仙台七夕は日本最大の七夕祭りです。
日本では７月７日を七夕の日としていますが、
仙台は中国のカレンダーに習い１カ月遅れの８月６～８日の開催に変更されています。
仙台駅前にある約１．７ｋｍのアーケード街が会場となります。
全長約５ｍの「吹き流し」と呼ばれる飾りを横に５つ並べる決まりがあります。
アーケード街の空間に色鮮やかで巨大な飾りがぎっしりと詰め込まれます。
七夕飾りは専門の企業、職人による手作りで、１年かけて制作されます。
七夕飾りのを作るためだけの紙工場がいくつもあります。
実は仙台七夕、日本最大級の女性のためのお祭りです。
約４００年前に仙台の街を築いた武将、伊達政宗によって、
女性文化の発展と社会参画を目的としてスタートした、と伝えられています。
吹き流しの飾りはどれも女性らしい可愛さや華やかさがあります。
仙台という街は独自の文化を遂げてきました。
アイデアマンだった伊達政宗は、城下町全体を自給自足の畑にして（杜の都の由来）
金銭に依存しない街づくりなどを敢行しましたが、
４００年前の超最先端都市計画がここにも垣間見えます。
現代も「歴女」と呼ばれる歴史愛好女子から、アニメやゲームを介して愛される伊達政宗ですが、
それは必然の事と言えるでしょう。
仙台七夕は平和七夕とも呼ばれています。
終戦後の復興を願って開催された祭りが現代の原型になっているからです。
そして開催日の８月６日にも由来しています。
飾りには「千羽鶴」を多数見かけます。千羽鶴には祈りの意味があり、平和を願い飾られています。
そして最大級の無音で静かな夏祭りです。
アクティブで激しいことが好まれる日本の夏まつりとしては異例のものです。
しかし実際には３日間で２００万人以上が訪れ、１日当たりの動員数が国内第２位を誇るので賑やかです。
七夕飾りのバリエーションですが、商店により店の前に飾るものが大多数です。
他に行政が飾るものと、平和運動など政治的な飾り物が僅かにあります。
実行委員会による飾りの審査、表彰があります。
最後にアクセシビリティについてですが、
印象として外国人観光客数は１割未満とまだ少ないようです。
今年から本格的に英語翻訳ボランティアを配置し、外国語対応のインフォメーションが藤崎デパート１階に設置されました。
バリアフリー乳幼児トイレは、デパートや地下鉄駅、公共ビル等を利用することになります。
仙台の祭りはセキュリティが厳しく、
有人のごみステーションが点在する限りで他にゴミ箱の設置が無く便利とは言えません。
ベビーカーを引いた観光客は多数いますが、印象として人ごみの中でトラブルになるようなことはないと思います。
仙台七夕は女性的で美しいお祭りですが、もう一つの美しさがあります。
２００万もの人が飾りを通過するのに、
千切れたり汚れたりしたものを見かけたことがないのです。
これは日本人の「物を大切にする」という教養が具現化した美しさではないでしょうか。
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