グーグルマップの地点編集の中で海外の地点で名称に日本語名称がなく新たに日本語で名前を追加するときのこれはどうかなと思うような難しいケースなどがいくつか見受けられたりします。(日本と海外だけの問題でもなく)
その前に、そもそもなぜ地点を多言語化するのか…
自分自身の海外旅行での経験で経験したのですが、アルファベットでの表記にも置き換えられてない地点、例えばタイ語だけで表記された地点だけだと一見何の場所かわからないものが多数あります。そんな時外国人の目線からするとどういう営業形態のお店なのかやどんな施設なのかがわかりません。
そんな困った経験から国内外問わず地点の多言語化を進めています。
また個人的には一地点にアルファベットや漢字をユーザーの言語に合わせて設定、多言語化することで場所の重複が避けられるというメリットがある??と思っています。
で、編集をしていくうちにいくつか問題を見つけたのでこの際に蓄積してきた問題を解決、相談すべくここで開放していきます。
例えば、日本語で表示されるマクドナルドならば英語ではMcDonald’s、中国大陸で一般に使われる簡体字では麦当劳(mai4 dang1 lao2)、所変わって香港、台湾などで使われる繁体字では麥當勞となります。(発音は普通話と広東語で発音は違うものの同じ意味の漢字。)
私の言語の幅の外ではタイ語では แมคโดนัลด์ これでマクドナルドらしい。(いや…わからん。)
マップ上でとりあえずแมคโดนัลด์マクドナルドを表すタイ語で検索をかけた結果、アルファベットも日本語の表記がない地点もいくつか見られました。
英語表記でMcDonald’sともなれば旅行にでかけたときに探し出したとしてもすぐわかるでしょうが、漢字バージョンやタイ語バージョンのマクドナルドともなると言語をかじってなかったら一見、何を意味してるのかもわからないのではないでしょうか。
まぁ、世界的に展開しているマクドナルドともなると日本語で検索したとしてもどんな言語でも検索には引っかかるとは思いますが…。
ここまでは世界的に認知されている場所なので簡単。ここから難しさが極まる…。
例えば意味を引き合いに出して日本語表記で表したときに、ニューヨークのセントラル・パークを中央公園のようにしてしまうのはナンセンスかつ見やすい地図としてのあり方が問われてくるような気がします。【直訳しすぎの問題】
では、マレーシアのバトゥ洞窟はどうでしょう。
紹介されるサイトによるとバトゥケイブなどの表記も見られます。どちらもいいですが、マップの表記上ではcaveの意味が重視されて日本語に置き換えられています。中央公園とは違う文字化と読み取れます。【音で翻訳か意味で翻訳かの問題】
違う言語を翻訳するとき、音をカタカナの文字に起こす場合と意味を考えて日本語に直す場合のパターンが考えられます。悩ましい問題だ…
では中国語の場合どうでしょうか。
お店の名前で簡体字:〇〇牛肉面、繁体字:〇〇牛肉麵となっていた時、日本人からすると漢字使われているのでイメージはなんとなくわかる。(外国人の場合はわからない。)
では次、簡体字繁体字同一:〇〇牛排
**は!!?**ぎゅうはい・・・?(ナニソレ)
答えはステーキです。
この時、〇〇牛肉麺のお店に関しては漢字そのものの意味が日本語と同じなので日本語で追加、もしくは放置でいいと思います。(え、放置するの…。)
では、牛排(ステーキ)の場合どうしますか?
普通話の読み方で〇〇niupai 〇〇ニュウパイという表記は見たこともないので却下するとしても〇〇ステーキとして日本語を追加しますか?それとも〇〇牛排という日本語としては意味的に受け入れられないまま名前を追加するのですか?【漢字をそのまま残すか日本語に置き換えるか問題】
これに関してはその他の問題同様、店の名前だからそのまま残しておけ派と意味でお店の営業形態を示そう派に別れると思います。
※ちなみにすでに英語化されている場合での表記では〇〇 Steakというような表記になっていることが多いです。(じゃぁ、〇〇ステーキにする??)
さっき〇〇niupaiという音での表記は論外のように書きましたが、日本の場合これが当たり前のように表記として採用されてます。例えば:Yakitori 〇〇、Izakaya 〇〇など…
もう、こうもなってきたら知名度と調べる人や訪問予定の人での知識比べが始まる気がする。
なぜかしら、カテゴリで日本のYakitori RestaurantやIzakayaにしても日本語の音の表記でちゃっかりカテゴリにもされてるのです。
カテゴリの韓国焼き肉店もKorean Barbecue Restaurantと表記されますが、一方日本語では焼き肉店がYakiniku Restaurantとなったり何かと固有名詞が意味を持っているのか持ってないのかわからない状態で音だけで独り歩きしているような状態でもあります。
もしラーメンを中華の一部にとらえたとすると中国語の読みが採用されるならlamian restaurauntもありうる。が、日本の固有名詞としてramen restaurantになっているのも見て取れます。
実際、これに関してはYakiniku 〇〇、Izakaya〇〇で日本語をかじったことのない英語話者にも意味が分かるのかも疑問が残るところです。
こういう意味でいうと韓国焼き肉店に相当する고기집もしくは고깃집のローマ字であるGogijib Restaurantとか表示せずにKorean Barbecue Restaurantと表示してくれるのでこの場合意味が分かって親切な気がする。【日本独自のカテゴリや日本の店名の固有名詞問題】
中国語で編集をしていて追加に浮上してくる問題として挙げられるものが、グーグルマップにおいて簡体字と繁体字の互換性がないことです。
例えば、今現在東南アジア各所に進出しているファミリーマート。
英語表記でFamilyMartで簡体字では全家、繁体字でも全家となります。
意味、漢字共に同じ漢字が使われているにも関わらずマップの処理上では異なる言語の扱いを受けてしまっているがために簡体字、繁体字の登録がなかなか手間のかかるものとなっています。
簡体字と繁体字の比較をしてみます。
あなたは中国語お上手ですねぇ。
簡体字:你说汉语说得很好
繁体字:你說漢語說得很好 (台湾の文法)
これを見てもわかるようにお互いに共通しています。というか同じなんだけど。
漢字においては日本の漢字ともいくつかは互換性があるのですがね…。**【漢字をそのまま残すか日本語に置き換えるか問題】**との兼ね合いもありますからね…。
先ほどのマクドナルドも簡体字と繁体字で字は一見違うものの読み(普通話)も意味も同じです。
言語上では互いに適応性、互換性があるものの(というか…漢字も同じ漢字が使われるものが多いですけどね…とさっきから言っている。)マップ上では違う言語に識別されて簡体字と繁体字をいちいち一つづつ設定しないといけないのはなんとももどかしいものです。
マップのポイント目当ての人にはいいかも……。【簡体字、繁体字で同じ漢字でも互換性がない問題】
最後に一つ。
タイの国の日本人の有名観光地のうちの一つに【戦場にかける橋】という場所があります。
調べてみるとクウェー川鉄橋という名前で英語の表記でもBridge on The River Kwaiと書かれてありその通りクウェー川にかかる橋です。
ですが、マップ上では戦場にかかる橋。
この戦場にかける橋については、もはや翻訳でもなんでもなく映画のタイトルからそのまま引き継いでつけられた名前です。
日本人の知名度的にも戦場にかかる橋のほうが有名なのかな???わかりませんが、これはもはや通称で呼ばれちゃってます。【通称でもいいのか問題】
以前も日本独自のカテゴリー**【道の駅問題】**などでも海外の言葉との翻訳の兼ね合いや位置づけについて話されましたが英語以外にも問題は隠れています。
多言語化を今まで中心に編集してきましたがどうもこれらの問題が立ちはだかっているので難しいの一言で終わってしまいます。
あくまでも例にとってこれらの地点を紹介しましたが多言語化については紹介されている雑誌や公式に発表されているものを参考にするのが最もな手だと感じます。
**全世界マップ可視化(日本語化)**へ向けてとりあえず、自分は中国語の簡体字、繁体字と韓国の漢字語ハンジャ変換ぐらいからコツコツまた始めようかなと考えています。
だいぶ、だらだらと書いてしまいました。
モデレータさんを含め、外国語を母語に持ちながら日本語を話す方からの意見も聞いてみたいのでよろしくお願いします。